2026.05.13Illustrator入稿前チェック完全ガイドTECH BLOG

Illustrator入稿前チェック完全ガイド

印刷会社へ入稿する前に確認したい基本項目まとめ

AdobeのIllustrator(イラレ)で作成したデータを印刷会社へ入稿する際、データ不備があると「文字化け」「色味の違い」「画像抜け」など、思わぬトラブルにつながることがあります。

この記事では、印刷入稿時に最低限確認しておきたいIllustratorデータのチェック項目をわかりやすく解説します。


なぜ入稿前チェックが必要なのか

Illustratorのデータは、作成した環境と印刷会社の環境が異なるため、設定不足があると表示崩れや印刷ミスが発生します。

例えば、下記などです。

  • フォントが置き換わる
  • 画像が表示されない
  • 色がくすむ
  • トリム位置がズレる

こうしたトラブルを防ぐため、入稿前チェックは非常に重要です。


入稿前に確認したい基本チェック項目

1. フォントをアウトライン化する

アウトライン化とは?

文字情報を「図形化」する処理です。

印刷会社側に同じフォントが入っていない場合でも、見た目を維持できます。

アウトライン化しないと起こる問題

  • 別フォントに置き換わる
  • レイアウト崩れ
  • 文字化け

手順

  1. すべて選択
  2. 「書式」→「アウトラインを作成」

ショートカット:

  • Windows:Ctrl + Shift + O
  • Mac:Command + Shift + O

注意点

アウトライン化後は文字編集できなくなるため、編集用データは別保存しておきましょう。


2. 画像を埋め込む(リンク切れを確認する)

埋め込みとは?

配置画像をIllustratorファイル内部に保存することです。

確認ポイント

  • リンク切れがないか
  • 画像ファイルを一緒に入稿しているか
  • 埋め込み済みか

リンク画像のままだと?

元画像が見つからない場合、

  • 画像が表示されない
  • 解像度が変わる

などの問題が起きます。

確認方法

「リンク」パネルを開き、

  • 警告マークがないか
  • 埋め込み済みか

を確認します。


3. カラーモードをCMYKにする

なぜCMYKが必要?

印刷は基本的にCMYKカラーで行われます。

RGBのまま入稿すると、印刷時に自動変換され、画面と色味が変わる可能性があります。

RGBとCMYKの違い

モード 用途
RGB モニター表示用
CMYK 印刷用

変更方法

「ファイル」→「ドキュメントのカラーモード」→「CMYKカラー」

注意点

特に、これらの色はCMYKで再現しにくいため注意が必要です。

  • 鮮やかな青
  • 蛍光色
  • ネオンカラー

4. 画像解像度を確認する

推奨解像度

印刷用途では一般的に 300dpi以上 が推奨です。

解像度不足で起こること

  • 画像がぼやける
  • 粗く見える
  • 印刷品質が低下する

特に注意する画像

  • スクリーンショット
  • Web画像
  • SNS画像

これらは72dpi程度のことが多く、印刷には不向きです。


5. 塗り足し(トンボ)を設定する

塗り足しとは?

断裁ズレ対策として、仕上がりサイズより外側まで背景を伸ばすことです。

一般的には 3mm の塗り足しを設定します。

塗り足し不足で起こる問題

断裁時にズレると、紙の白い部分が見えてしまいます。

設定場所

新規作成時または、「ファイル」→「ドキュメント設定」→「裁ち落とし」で設定できます。


6. 不要なオブジェクトを削除する

見えない位置に不要データが残っていると、トラブルの原因になります。

  • ファイル容量増加
  • 印刷事故
  • RIPエラー

確認ポイント:

  • 非表示レイヤー
  • アートボード外オブジェクト
  • 不要なガイド

7. オーバープリント設定を確認する

黒文字などで誤ったオーバープリント設定があると、意図しない印刷結果になる場合があります。

特に、下記のような場合でオーバープリントが設定されていると、印刷で消えることがあります。

  • 白オブジェクト
  • 白文字

確認方法

「属性」パネルで確認できます。


PDF保存時も要注意

Illustratorデータ(ai)のままではなく、PDF入稿を求められるケースも多いです。

その場合は、

  • PDF/X形式
  • トンボ付き
  • 塗り足し込み
  • フォント埋め込み

などの設定を確認しましょう。


印刷入稿前チェックリスト

最低限ここだけは確認

  • フォントをアウトライン化
  • 画像を埋め込み
  • CMYKカラー
  • 解像度が300dpi以上
  • 塗り足しを設定
  • トンボの設定
  • 不要オブジェクトを削除
  • オーバープリントを確認